藤井比早之です。
神戸ビーフの地理的表示(GI)産品への登録、輸出拡大と振興について紹介させていただきます。
地理的表示(GI)とは、「地域と結びついた特色ある農林水産物等の名称」であり、地理的表示保護制度は、この名称を知的財産として保護する制度です。
地理的表示は世界で100カ国を超える国で保護されており、我が国では、特定農林水産物等の名称の保護に関する法律(地理的表示法)が、平成26年6月に成立し、平成27年6月から施行されました。
生産・加工業者の団体が申請を行い、国が「地理的表示」及び団体を登録し、登録を受けた団体が品質管理を実施し、国が団体の品質管理体制をチェックします。
他の生産・加工業者等が「地理的表示」の不正使用を行った場合には、国が、措置命令、表示の除去・抹消など取締りを行い、従わない場合には罰則が科されます。
地域団体商標など商標権とは異なり、国がお墨付きを与え、国が取締りを行う、という点で、権利の保護がより確実に担保されます。
平成27年12月22日、全国のトップをきって、神戸肉流通推進協議会が申請された「神戸ビーフ」が地理的表示(GI)産品として登録されました。
これにより、神戸ビーフの更なるブランド化、生産者利益の向上・保護を図るとともに、神戸ビーフという表示への信頼性を担保し、需要者利益の保護を行います。
輸出促進にも大きく貢献します。
不正使用を行政が取り締まることによって、輸出先国において、「神戸ビーフ」という品質を守るもののみが市場に流通し、明示されることによって、消費者の皆様が安心して「神戸ビーフ」を楽しむことができるようになります。
現在、国においては「攻めの農業」として、高品質な我が国農林水産物の輸出促進を行っており、そのトップバッターが「神戸ビーフ」になります。
神戸ビーフは、現在17か国・地域に輸出されています。このうち、マカオ、タイ、ベトナム、ロシアへは、県内(神戸市立食肉センター、加古川食肉センター)から輸出できますが、香港、米国、シンガポール、EU諸国、カナダへは、鹿児島まで牛を運搬し、食肉処理をしていただかないと輸出ができませんでした。
このたび、国の「強い農業づくり交付金」の「輸出優先枠」により、平成27年、28年の2か年で姫路市食肉センターを整備し、これら諸国についても相手国の輸出認定を取得の後、鹿児島経由ではなく、県内一貫生産で神戸ビーフを輸出できることとしています。
神戸ビーフの輸出拡大・供給力強化のためには、子牛の増頭、繁殖雌牛の増頭が不可欠です。増大する国内外の神戸ビーフの需要に対して、子牛の増頭が間に合わず、子牛価格が急激に上昇しています。
繁殖農家の新規参入、規模拡大への支援により、平成27年度に20,000頭にまで繁殖雌牛を増頭させるとともに、乳用牛への但馬牛受精卵移植、但馬牛の増体性向上など、子牛の増頭、神戸ビーフの生産基盤拡大、供給力強化を行ってまいります。
地理的表示(GI)によって、神戸ビーフの更なる輸出拡大と振興を。
皆様のご理解ご協力をよろしくお願い申し上げます。